相続の不動産を売りたい時に注意する事は?

相続の不動産を売りたい時に注意する事は?

相続税を支払うために土地や建物を売るという場合もあり得ます。その額はどれぐらいのものかというと1億円を越える場合で40%以上の税率になります。しかしこれほど多い場合というのは全体の5%程度と言われています。

 

相続税を計算するにあたっては基礎控除額というのがあります。相続税はこの基礎控除額を越えた場合のみかかって来ることになります。
その基礎控除額については5千万円+(1千万円×法定相続人の数)の算式で計算されます。
もし相続人が2人の場合は5千万円+2千万円で7千万円になりますから7千万円を越えなければ相続税の申告や納税する必要はありません。
もちろん財産が5千万円以下であっても相続税は発生しませんし申告の必要もありません。
但し相続する財産には土地・建物以外に現金や預貯金、有価証券や宝石、そして借金も含まれます。借金が余りに多い場合には相続を放棄することも出来ます。

 

相続の場合で譲渡所得税がかかる場合というものもあります。譲渡所得は譲渡した際の売買代金ー(土地の取得費+土地の譲渡費)となっていて土地の取得費には土地の購入代金や仲介手数料、不動産取得税、登録免許税、設備費や改良費などが入ります。
土地の譲渡費には仲介手数料や広告・宣伝費、抵当権抹消登記の費用など譲渡にかかった費用が含まれます。
所有期間によって課税方法は異なりますが、相続の場合、非相続人がそれを所有していた期間は取得費を引き継ぐことになります。資料などがなくてこの額が分からない場合は売却費用の5%に相当する額を概算の取得費として計算することも出来ます。

 

相続した場合でも相続の登記はいつまでに手続きを開始しなければならないというような決まりはありません。
よって場合によっては被相続人名義のままにしておくこともあります。しかしそのままにしておくと土地や建物を売却できないとか、それを担保にして融資を受けるということも出来ません。又、不測の事故が起きたとしてもその賠償が請けられないという場合も起こりますし、そのままにしておくと相続人の1人が亡くなることで配偶者やその子どもが相続の権利を受け継ぐために相続人が増えるということも将来的には起こって来ます。

 

不動産を相続した場合でもその場所から離れているとかそこに住む人がいない場合には管理することや固定資産の負担がかかってくることになります。

 

相続で得た不動産を売る場合には、登記簿が必ず確認されることになりますので、その前提として相続登記が必要となります。それは登記簿上の所有者の名義が死者のままであると死者名義の不動産を勝手に売却をすることが出来ないためです。

 

土地・建物の売却を行うにはその相続人が1人であるとは限らず複数人の場合も多く、その場合にはその相続人を決めるために遺産分割協議を行うことになります。
遺産分割協議は被相続人が死亡した日を知ってから10ヶ月以内に行うことになっていて協議書も作成します。

 

しかし相続人が多かったり、互いに遠く離れたところに住んでいる場合には全員が集まることも困難を伴うことになります。その際は誰か1人に相続人になってもらって手続きを始めるという方法もとられます。
それには相続人全員の戸籍謄本、印鑑証明書の添付された遺産分割協議書を付けて登記を行うことになります。

 

そして相続人が決まったら名義を相続人に移す相続登記を申請することになり、名義変更には登録免許税がかかって来ます。
この際に登記識別情報というものが発行されます。これは売却を始めるにあたっては重要な書類となりますので大切に保存しておく必要があります。

 

それから不動産業者にその売却依頼を行います。業者は多くあってどこに依頼したらよいか分からないという場合があります。その際には司法書士がよく知っているところに依頼する場合も多いものです。

 

不動産業者の方ではそれから広告や宣伝方法をとり、買主を探します。そして買主が決まると業者の事務所、あるいは金融機関で代金の決済をしてそれから司法書士に依頼して法務局へ買主への所有権移転登記の申請を行います。相続人の間では売却された代金を分配することになります。

 

居住用、あるいは事業用の宅地等を相続した場合には、その相続人は相続税の算定の基礎になる評価額の減額を受けることが出来ます。これは原則50%までですが、相続開始から10ヶ月後の申告期限まで物件を取得し居住、あるいは所有を続けている場合には減額率は80%になります。しかしこの期間内に売却してしまった場合には減額率は減ることになるので負担が増えます。

 

物件を売却する際には譲渡税がかかって来ます。もしそこに居住している場合は売却の特例という所得税の軽減制度がありますので売却代金への課税が軽減されることになります。

 

売却においてそれが相続税の支払いのためであった場合には税制上の優遇措置を受けることが出来ます。相続、又は遺贈によって取得した土地等を相続開始後3年10ヶ月以内に売却すると通常の取得費とは別に一定の相続税相当額を加算することが出来ます。